入れ歯が出来るまで
1. おおまかな流れ
下記の流れは「医院内」での流れです。
この中の「リハビリ入れ歯」のセット・調整のプロセスを取材しました!
※下記赤字部は「歯科技工士立ち合い」です
01. 型取り①
トレー用の型取り
02. 治療・抜歯など
03. 簡易入れ歯
04. 型取り②(抜歯後)
05. 型取り③(リハビリ入れ歯用)
※閉口機能積層印象(イーウーオー)/ゴシックアーチトレーサー
06. リハビリ入れ歯の仮合わせ
歯ぐき部分がロウで出来た「リハビリ入れ歯」で仮合わせします。
07. リハビリ入れ歯セット
下記で、ここの実況をします!
08. リハビリ入れ歯調整
07のリハビリ入れ歯セットとは別日です
09. 型取り④(ファイナル入れ歯用)
※閉口機能積層印象(イーウーオー)/ゴシックアーチトレーサー
10. ファイナル入れ歯の仮合わせ
歯ぐき部分がロウで出来た「ファイナル入れ歯」で仮合わせします。
11. ファイナル入れ歯セット
12. ファイナル入れ歯調整・メンテ
7の『リハビリ入れ歯セット』の密着取材です!


先生、リハビリ入れ歯ってなんですか?
リハビリ入れ歯は、長い間合わない入れ歯を使っていたことで入れ歯を噛み合わせがずれたのを治す入れ歯です。
「端っこが透明」なのが目印です。
噛み合わせが整った=リハビリが終わったら=「ファイナル入れ歯」という本番の入れ歯を再度型取りして入れます。


リハビリ用に1回、本番用に1回、型取りするんですね!
噛めるようになると、ほっぺなどの筋肉が変わってくるんです。
そうすると、入れ歯作りたてホヤホヤは合っていても、結局合わない入れ歯になっていってしまうんです。
なので、口の筋肉をまずリハビリで整えてから、本番のファイナル入れ歯を作れば、そこからあとの筋肉の変化が少なく超精密入れ歯のパワーを存分に発揮できます。


歯の当たる面は考えても、ほっぺの事まで考えたことはなかったです。
専門用語が結構で出てきて難しいので、まずはそこを学んでから見て行きましょう。
今回だけじゃなくて分かりづらい言葉があったら、都度聞いてくださいね。
何をやっているかを理解して治療を進めることも、納得して治療を受けるためにとても大事です。

2. プチ用語集
咬合(こうごう):噛み合わせ
試適(してき):入れ歯の仮合わせ
→入れ歯用語集
3. 密着!入れ歯が出来るまで「リハビリ入れ歯セット」編

目次
- ①咬合調整/試適1回目
- ②咬合調整/試適2回目
- ③咬合調整/試適3回目
- ④咬合調整/試適4回目
- ⑤咬合調整/試適5回目
- ⑥次に「粘膜調整」に入ります
- ⑦粘膜調整/試適1回目
- ⑧粘膜調整/試適2回目
- ⑨粘膜調整/試適3回目
- ⑩粘膜調整/試適4回目
- ⑪仕上げ
- ⑫調整スケジュール確認・説明
- 取材後記
1. 咬合調整/試適1回目
リハビリ入れ歯を装着し、嚙み合わせを咬合紙(ごうごうし:噛み合わせを診る青や赤色の薄い紙)を使ってテストしていきます。
色が付いた箇所を見ると分かりますが、まだ上下が「点」でぶつかっています。
このぶつかっている「点」を研磨し、噛み合わせる「面」を増やしていきつつ、力がかかる咬合面を最適に作っていきます。

2. 咬合調整/試適2回目
2-1:
噛み合わせの「音」を聞きます。

2-2:
試適2回目の結果です。少し着色に「面」が出ましたが、まだまだです

2-3:
歯科医師と歯科技工により、咬合面を見ながら見解をすり合わせます。

2-4:
技工士が咬合面を調整します。

2-5:
院長と技工士とで調整を行い、装着降の微調整に備えます。

2-6:
キレイに削り調整できました、さぁ3回目の試適です。

3. 咬合調整/試適3回目
3-1:
やはり嚙み合わせの「音、カチカチ」を聞きます。噛み合わせが合ってくると音が低くなってきます

3-2:
咬合紙で咬合面を着色させます。

3-3:
咬合面を細部まで観察し、詳細に打合せます

3-4:
技工士により再度咬合面を調整します。

3-5:
院長も咬合調整の細部まで監督します。

4. 咬合調整/試適4回目
4-1:
さぁ試適4回目です。

4-2:
試適4回目の結果試適4回目の結果。お分かりいただけますか?
臼歯がかみ合ってきたせいか、着色せず、今度は前歯部(前歯)にアタリが寄っている状態です。

4-2:
そして何度も何度も試適と咬合面の調整を繰り返していきます



4-4:
支台(しだい)とするかぶせ物も並行して調整していきます。
※部分入れ歯のため、バネを掛ける歯も入れ歯の平行性を保つためにこのタイミングで近藤義歯研究所だけの方法「ラミネート排列試適(はいれつしてき)」を採用します。

5. 咬合調整/試適5回目
5-1:
試適5回目、今回が最後の予定です。

5-2:
音もだいぶ低い、「芯を食った」感じのかみ合わせ音になってきました

5-3:
咬合面の最終チェックです。

5-4:
最終咬合結果。最初に比べると、かなり面で噛めていることがわかります


「噛み合わせ」で終わりじゃないんです!今度は粘膜です!

6. 次に「粘膜調整」に入ります
6-1:
粘膜調整は支台を設置して行う為、バネの調整を行います。


6-2:
支台となるかぶせ物を専用の接着剤(セメント)でセットします。



7. 粘膜調整/試適1回目
7-1:
リハビリ入れ歯の歯肉面の適合(当たって痛いところ)を見ていきます

7-2:
リハビリ入れ歯歯肉面(粘膜面)にワックスを塗ります。





7-3:
適合前、ワックス塗布完了です。

8. 粘膜調整/試適2回目
8-1:
試適結果です。ワックスが寄っていたり、抜けて透明部分(=当たっているところ)が出ていたりしています。



8-2:
院長と技工士により粘膜調整の方針を決定します


8-3:
技工士により粘膜面(歯肉面)の調整を行います。


8-4:
当たっている、もしくは空いている部分を削った粘膜調整後です。


9. 粘膜調整/試適3回目
9-1:
調整(削った)したところを中心に、再びワックスを塗布していきます。

9-2:
試適します。この時詳しく、そして細かく患者様の違和感をヒアリングします。

9-3:
試適結果です。やはりまだ上顎左側にワックスのゆがみ、があります。

9-4:
院長監督の元、再度技工により調整(当たっているところを削る)作業をします。



10. 粘膜調整/試適4回目
10-1:
調整(削った)したところを中心に再びワックスを塗布していきます。


10-2:
入念に患者様の口、顎の動きを確認しながら違和感をヒアリングします。

10-3:
試適結果です。上顎はほぼまんべんなくワックスが均されています。

10-4:
技工士により下顎の一部だけ当たっている、という指摘でした。

10-5:
最後の調整です。


11. 仕上げ
11-1:
ワックスをきれいに手作業で拭き取ります。



11-2:
リハビリ入れ歯適合調整完了です。

11-3:
こちら、リハビリ開始前まで使っていた保険の入れ歯です、大切に保管ください。

12. 調整スケジュール確認・説明
今後起きえる事や調整のスケジュールなどご説明です。

取材後記
一体、何回口の中から入れ歯を出し入れしたことでしょう。
この作業は、リハビリ入れ歯で、リハビリ終了後にまた本番のファイナル入れ歯で同じことが行われます。
患者さんも先生も技工士も、本当に根気のいる作業です。
でもこのプロセスの向こうに、普通の生活が送れる入れ歯が待っています。
普通に食べたいものを好きなだけ食べられる、そんな当たり前のことが出来るようにするための入れ歯なんだと近藤義歯研究所の代表はお話ししていました。
入れ歯をあきらめない先生と技工士がいます、まずは相談に来てください。